珍道中☆ハイヤーセルフと二人づれ

好きなコトバは『他力本願』 四国在住のアラフィフ。ハイヤーセルフ♪目に見えない存在と共に歩める幸せに どっぷり浸っています。珍道中になるであろう私の体験キロク。見てくださる方の心が軽~くなるような ブログにしたいです♪

” ひとりぼっち ” で死なせない ~依存症高齢者の介護施設~ 前編

最近、胸を打つTVを見たので、共有したいと
思います。

 

依存症を抱える高齢者の介護施設 ” デイサービス
百寿” は茨城県鹿嶋市にある。

 

依存症の診断をうける人は国内に、
1年間で10万人以上。
アルコール依存症では5人に1人が65歳以上。

 

多くが、酒や薬物の影響で脳梗塞認知症を患う。
専門的に受け入れるのは、全国でもここだけ。

 

ホームレスで保護されたり、病院からの紹介で
たどり着く。

 

生活保護で暮らす人達。
訪ねてくる家族や友人は、ほとんどいません。
 
利用者は近くの寮で共同生活を送っている。
この病気は完治しない病といわれる。

 

デイでは週に5日ミーティングを行い酒や薬に
戻らない為の語らいをしている。

 

不運な生い立ち。依存症の辛い記憶や悩みを
仲間に共有し酒や薬に頼る気持ちを押さえます。
 
原因である孤独と向き合う事を大切にしている。

 

家族や友人は離れてゆき、酒や薬の深みに
はまりこむ。
取り合ってくれるのは警察と刑務所だけ。

 

誰からも見放され、ひっそりと生きてきて年に
なった人達。やっと見つけた居場所。

 

NPO法人代表である栗原豊さん(77)
生きづらさ。職を失い家族を失い、人生の最後に
何とか酒や薬を断とうとする高齢者を支えてきました。

 

彼も昔は依存症に苦しんだ当事者。
父が戦死。母は離婚(行方不明)し、里子に出された。

 

結婚し子供ができても酒と薬を止められず
家族は離れていった。

 

酒で暴れ、薬の幻覚に苦しむ生活。
抜け出すきっかけは、検事だった。

 

「栗原、ダルク(回復支援施設) 行けよ。
ソコで良くなったら頼みがある。 その辺で施設を
作って助けてやれよ。困ってるヤツがいるんだから」

 

と頼まれた。
許された事が後々まで感謝みたいになって …と振り返る。

 

依存症から回復するプログラムに参加して驚いた。
仲間と過ごすことで30年止められなかった
アルコールと薬を断つことが出来た。

 

約束どうり、62歳でダルクを立ち上げる。
依存症者の居場所を作りたいという
強い想いがあった。

 

酒、薬、シンナー等 …家族を巻き込む。
機能不全になったり、機能不全だから酒や薬に向かったり。

 

栗原「皆そういう仲間達だから。自分と同じ。
理解してあげられる。」

 

 

 

利用者の稲葉常三さん(62) 酒と薬の依存。
他の施設で断られ、やって来た。

 

5歳上の兄は弟に人生を投げうってきた。
2人の生活費をまかない、警察に頭を下げ、
弟の勝手な借金に退職金をつぎ込むこと40年。

 

薬は中学校時代からだった。
家で暴れ、修理費は100万位。

 

弟が居なければ嫁も貰えていただろうと兄。
「両親が別居してたからグレちゃったのかな。可哀想。しょうがない」と終始にこやか。

 

兄は、弟の写真つき介護記録を壁に貼り、
毎日眺めている。

 

デイに来てから3ヶ月。酒と薬を断ち意識が回復。
穏やかな表情をみせるようになった。

 

度々、施設を抜け出そうとし、スタッフが
追いかける。

 

兄は、これまでわざと行かなかった。
里心がつくと困るから。

 

3ヶ月ぶりに訪問すると、弟は驚き「最高だね。
涙が出るほど嬉しい」と話す。

 

入所して始めて、兄弟の時間は穏やかに過ぎるようになりました。

 

 

< ミーティングの様子 >
ある人は、兄弟は皆 頭が良く自分だけ落ちこぼれ。
 
父は酒を飲むたび「何でこんなデキの悪いのがウチに出来たんだ」ってグチる。
母が殴られて。自分で自分が うんざりしていた。

 

 

別の人は「会社に勤めても仲間がやっぱり飲み友達で仕事帰りに誘われアルコールに浸っていった」

 

 

また、ある人は「家族は仲が悪かった。何かしらの虜になってたから。父は酒。母は …何だっけな …」

 

 

菅沼 侃さん(79) 薬物依存症。病気で手足が
不自由。車イスを利用。

 

「私には家族が居ない。たとえ飲んべえだろうが
グータラだろうが羨ましいと いつも思ってる。」

 

物心つく前に軍医の父が戦死。母は病死。
3人の兄弟はバラバラとなり遠い親類に引き取られた。

 

医者を目指していたが早朝から薪を拾い、
冷たい水でコンブを集める毎日。

 

17歳、家出同然で東京へ。
定職につけず夜の盛り場で働く。同僚にすすめられ薬に手を出す。

 

家族の温もりを知らない心の穴を薬物で埋める日々。服役は10回、30年にも及んだ。

 

彼の願いは父母が眠る、ふる里 北海道のお墓に入ること。
親類が同じ墓に入ることを約束してくれているから
と、安心していた。

 

ここは家族は居ないけど、家族みたいにやってくれるから … 皆ありがとう、と語る。

 

                                                     中編へ続く


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